電子ペーパーについてこれまで2項目に分け解説してきました。

電子ペーパーの表示の仕組みについて
電子ペーパーの表示の仕組みについて

では電子ペーパーと液晶ディスプレイは何が違うのか疑問に思う方もいらっしゃると思います。

そこで今回は「電子ペーパー」と「液晶ディスプレイ」の違いやお互いのメリット・デメリットについて解説したいと思います。

〇電子ペーパーのメリット

・書き換え可能

電子ペーパーは普通の紙のような見た目をしていますが、液晶ディスプレイと同じく、

表示する内容を簡単に書き換えることができます。

そのため、外出先で多くの本を読みたい場合にも、紙の書籍だと持ち運びが大変ですが、

電子ペーパーなら1枚持ち歩くだけで事足ります。

・電源を切っても消えない

液晶ディスプレイの場合、電源を切るとディスプレイが真っ黒になってしまいますが、電子ペーパーは電源を切っても表示内容が消えることはありません。

そのため、長時間同じ画面を見ていたい場合にも、電気を全く消費することなくコンテンツを表示し続けることができます。

・目が痛くなりづらい

液晶ディスプレイがバックライトから発光するのに対し、電子ペーパーは入ってきた反射光が目に届いてみえるという仕組みになっています。

・消費電力少ない

前項で供述したとおり、電子ペーパーはコンテンツ表示中の電力消費がかかりません。

つまり、画面を切り替える時以外はバッテリー電力を消費しないので、通常のディスプレイに比べて圧倒的に省電力でエコです。

書き換えの際の消費電力も少ないため、頻繁に書き換えを行う場合でも

十分に省電力となっています。

・屋外でも見やすい

スマートフォンやPCを直射日光下で操作しようとしたら

暗すぎて見づらかったという経験はありませんか?

これは、ディスプレイの光が太陽光の明るさに負けてしまうために起こる現象なのです。

しかし、電子ペーパーは前項で供述したように外部の光を反射させて表示するので、

直射日光下でも問題なく読むことができます。

〇電子ペーパーのデメリット

・書き換えに時間がかかる

現在一般的に流通している電子ペーパーは書き換えが速いとはいえません。

例えば、電気泳動方式の場合には書き換えスピードは1秒間に1〜2回程度となっています。

これはスマートフォンで考えると、機種によっては毎秒120回を超える

リフレッシュレートを行う物もあるくらいですから、

スマホに慣れてしまった人からすればかなり遅く感じるかもしれません。

・比較的高価

電子ペーパーは最新の技術という事もあり、ペーパーという名前ですが

紙と比べるとかなり高価ですし、液晶ディスプレイと比べてもそこまで安く感じないかもしれません。

・多色カラー表示が難しい

現在、電子ペーパーはモノクロが一般的で、

多色表示可能な電子ペーパーはまだまだ研究途中となっています。

2020年にはカラー対応の電子ペーパーを搭載した電子書籍リーダーも発売されましたが、

液晶ディスプレイや有機ELには肩を並べるにはまだ至っていないのが現状です。

いかがでしたか?

今回は電子ペーパーと液晶ディスプレイの違いや、各メリットデメリットを紹介しました。

電子ペーパーは書き換え時以外には電気を消費しないことから、

長時間同じ画面を表示させる「電子ポスター」、「電子広告」、

「電子書籍リーダー」、「電子ノート」にぴったりで、

液晶ディスプレイはきれいな表示性能や素早いリフレッシュレートを活かした、

「スマートフォン」、「モバイルモニター」、「PCディスプレイ」に向いているといえます。

ぜひ、今後検討する際の参考にしてみてください。

 

カテゴリー: blogEPD

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